処暑(14節気8/21~9/6)

 暦の上では、明日から「処暑」です。暑さが止まるということらしいですが、現実は厳しいようです。

 しかし、耳を澄ませば虫の声がさやかに聞こえるようです。確かに秋の気配を少し感じることができます。

 下のYouTubeで聞いていると、涼しさやもの悲しさもあるようです。 

 <トヨタ白川郷自然学校YouTube~>

 

 ところで、22日は「藤村忌」。小説も有名ですが詩集「若菜集」の「初恋」なんかは青春の扉に連れていってくれるでしょうか?

 <初恋>

まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり 

やさしく白き手をのべて 林檎をわれにあたへしは 薄紅の秋の実に 人こひ初めしはじめなり

わがこころなきためいきの その髪の毛にかかるとき たのしき恋の盃を   君が情に酌みしかな                              

林檎畠の樹の下に おのづからなる細道は 誰が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ

 この詩には曲が付き、昭和46年、舟木一夫さんが歌われヒットしました。

 淡々と歌われた歌を懐かしくも何故か思い出します。

 この時節は「八月尽」(8月の最終日)という言葉があります。夏祭・花火・盆の行事・海水浴・宿題などあらゆる世代にとってあわただしくも楽しい思い出がつくられた月、その月も尽きるとなると多感な頃は感傷的になったこともあったことでしょう。

 この言葉を使った俳句を一句、

  八月尽の赤い夕日と白い月  <中村草田男>

 

八月尽の前日は「冒険家の日」です。

 私にとって、印象深い冒険家・探検家は3人?

 一人目は郷土の隣町の有名人「植村直巳」。1984年冬期のマッキンリーでの下山中に消息不明となった。

 二人目は有名ではないがサハラ砂漠を1978年、2頭のラクダを引き連れてサハラ砂漠の横断した飯田氏等2名。確か大学では「探検部」所属だと思うのですが、178日をかけて4150キロを踏破するのは冒険では?今のサハラ砂漠では政情を考えたら同じことをするのは無理でしょうね。

 三人目はモンベルの創業者辰野氏、1969年に、アイガー北壁の日本人第二登者。若いころ、この方が勤務先で講演をされたのを覚えています。「世の中には命を落とすかもしれないがその山を踏破したいというとんでもないのが5%ぐらいはいるよ」という言葉が残っています。残りの95%の身としては、心技体が全く違う方だなと思いつつ、好きなことを目的意識を強く持続して達成するというプロ意識に感服しました。オリンピックにでるようなアスリートもあるいみ似通ったところがあるように思えます。

 さて、昨夜は満月、今夜は既望のお月様が綺麗です。夜になって気温も気持ち下がり、虫の静かなる鳴き声の中、夜のとばりが下りていきます。

 (表題の写真は「足立美術館」 遠くの山を借景にした庭は素敵でした。)


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