立夏(7節気5/5~5/19)

 暦では春を通り過ぎ立夏とあいなりました。

 明日はちょうど「こどもの日」。最近、上郡町街中からこの高原に第2ゲート経由で帰る時、「鯉のぼり」を見かけましたがほんの1,2軒だけでした。

 村落はまだまだありますが、子供がいない?老人世帯中心?この間の新聞で当町が将来の消滅可能自治体にはいっていましたが、暗示するような光景?

 「人口戦略会議」(民間の有識者が構成)がこの4月24日に公表。将来的に人口減少が進み消滅の可能性が高い「消滅可能性自治体」が全国に744自治体あるそうです。当自治体の定義は2020年から30年間の20歳~39歳の女性人口の予想減少率50%超の自治体をいうようです。確かに子供が確実に減少するということですね。ちなみに、兵庫県を例にとると・・・

洲本市 58.7、西脇市 50.3、加西市 54.1、養父市 58.1、朝来市 53.6、宍粟市 63.7、多可町 70.8、市川町 64.2、神河町 62.3、上郡町 70.5、佐用町 70.8、香美町 67.2、新温泉町71.8

とあります。

 昔は須磨区とか篠山町なども入っていたと思うのですが?今回はないというこは相当の人口減対策があるということでは?

 播磨自然高原のある上郡町、しっかりこの中に入っています。しかも率が高いです。そもそも、50%以下近辺の自治体は「消滅」ではなくそれを少しでも超えたら「消滅」というのも極端? マスコミのなかでは、「消滅可能自治体」の原因の共通頁の一つに「男性の老齢者中心の社会」というようなものがありました。つまり、自分たち老齢者中心にものを考えすぎ、将来を担う若者・中堅が中心となった意思決定ができていない・・・ということが言いたかったのでしょうか?確かにいつまでも「男中心」「老齢者中心」の意思決定中心では未来はないようですね。上郡町では「育児世代」への対応等真剣にとり組んでいるようです。町行政のみで解決できる問題ではないので、皆さんも何かよい対策があればどんどん町などに提言してくださいね。

 どちらにしても「消滅可能」という言葉が衝撃で、警鐘をならし危機感を醸成するためのキーワードとしては効果覿面でした。

 ところで、写真の「鯉のぼり」ですが、竿の一番上の方に風車のようなものがあり、風で音が鳴ります。これは「魔除け」になるそうです。もともと中国の黄河の滝を上る鯉から男の子の「立身出世」の象徴としてこの風習が始まったようです。上から青・赤・黄色・白色・黒色の五色からなる「吹き流し」(邪気除けとなって悠々と風に舞う鯉を守っています)、「黒い真鯉はお父さん」、「赤い緋鯉はお母さん」そして「青などの子鯉」(その家の男子の数だけ泳がせている地域もあるようです)。子を思う親に今昔はないようです。

 この16日は、芭蕉が「奥の細道」に出発した日にちなんだ「旅の日」。

~おくの細道<序文>~蕉風円熟期を代表する俳諧紀行

 月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして 、旅を栖とす。古人も多く旅に死せるあり。予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の 思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、や ゝ年も暮、春立る霞の空に、白川の関こえんと、そヾろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて取もの手につかず、もゝ引の破をつヾり、笠の緒付かえて、三里に灸すゆるより、松島の月先心にかゝりて、住る方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、・・・

から始まります。気品のある文体で旅への浪漫が感じられます。

 折角なので、少し芭蕉さんの句を・・・。

 (有名ではない方の「最上川」の句) 

  暑き日を海にいれたり最上川

 *最上川の雄大さと大自然が調和しているようです。

 (老鶯と芭蕉自身の老を重ねた句) 

  鶯や竹の子薮に老を鳴く

 * 筍の季節なので夏。本来、鶯は梅にピッタリのはずが、夏に啼く。

   聞いていると何か老け込んだようだ。

 現代では飛行機・新幹線・車など文明のおかげで行こうと思えばいつでもどこでも?

 芭蕉の時代は命がけの旅? 憧憬への旅?だったのでしょうか。時間もゆったりとしていたのでしょう。

 せめて、時間を気にせずどこか旅にでもでかけたいものです。

 

 

 


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