啓蟄(三節気3/5~3/19)

 冬ごもっていた虫たちが登場する啓蟄の時節となりました。

 この時期にはモクレンがみられます。洋名「マグノリア」、上郡で見かけることが多いのはハクモクレン。とってもきれいですね。花弁は9枚と豪華です。紫木蓮は6枚だそうです。 

 5日はインスタントラーメンの生みの親といわれる「安藤百福(明治43年生まれ)の日」とされています。日清食品㈱の創業者です。

 同氏は日本統治時代の台湾生まれの方で、名は呉百福(ご ひゃくふく)。昭和41年に日本国籍を取得されています。「百福」さんの名前、とっても福が多くて羨ましいですね。

 先の太平洋戦争では大変苦労されたようです。憲兵から無実の罪で拘束され拷問されるなど。どの時代でも戦争は悲惨です。せめてそうならないよう日頃から社会の一員として見守り、不穏な雰囲気の中で何も言えないような状況にならないよう社会にコミットしていく必要があると思います。

 百福氏は戦後の食糧難を体験し身をもって「衣食住といっても食がなければ衣も住もあったものではない」との思いで食品事業を手掛けることになったようです。日清食品の企業理念には「食足世平(食足りて世は平らか)」があります。同氏の「インスタントラーメンからカップヌードルなどに至る開発力・創造力が歴史をつくっている」とこの日が制定されました。

 幼いころ初めて食べた頃のチキンラーメンを思い出します。一袋30円から35円でしたでしょうか。昭和がよみがえります。

 現在、チキンラーメンを開発した大阪府池田市にインスタントラーメン発明記念館があります。機会があれば一度は行ってみたいような。

 さて、この時期、目まぐるしく高気圧・低気圧が入れ替わり気温も不安定です。しかし、「風光る」という表現があるように、日中は春の陽光の中でそよ風が心地よく吹き渡ることがあります。耳を澄ませば、草木などの上を吹き渡る「上風」など、播磨自然高原内でもその繊細な風を体験することができます。

 これから暖かくなりすごしやすくなる時期、皆様、是非当高原においで下さい。

 3月は、卒業の時期など色々な区切りの月です。

 「卒業」といえば真っ先に学生の頃に映画館で観た映画を思い出します。

 ダスティン・ホフマンがキャサリン・ロスを結婚式場から奪い去る場面は鮮明に覚えています。劇中曲サイモン&ガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」、「サウンド・オブ・サイレンス」は最高でした。きれいな曲なのですが、どこか物悲しく哀愁を帯び、当時のモーレツ社員の時代から「モラトリアム世代」への過渡期にありがちな新しい社会への「不安」などの世相を感じたものです。

 現在の卒業ソングランキングトップ30をネットでみたのですが、3位のいきものがたりの「YELL」、5位のコブクロの「桜」(2曲ともとってもいい曲です)はついていけましたが、あとは思い浮かびませんでした。この間まで榊原芳江さんの「春なのに」が上位にあったはずなのに・・・。

「春なのにお別れですか春なのに涙がこぼれます・・・」このフレーズはもう歌われないのでしょうか?

 ともあれ、卒業式・転勤・引っ越しと今まで世話になった方々とのお別れのシーズンではあります。少子化の時代、廃校で最後のところもあるようで、感無量ですね。

 それぞれの思いを抱きつつ新しい世界に羽ばたき、また新しい素晴らしい世界を築いていっていただくことを願っています。

 

 


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