寒露(十七節気 10/8~22)

2022/10/8

 朝晩の冷え込みが強くなり、朝露にかかる草木が冷たく寒々と感じられる頃となりました。

 播磨自然高原の今朝も肌寒く重ね着をされる方も多かったのではないでしょうか。

 体調を崩さないよう、体温調整をしかっりして、適度な運動・バランスよい食事に心がけてください。

 この時季、空は高く、空気も澄んで本当に気持ちがよいです。北海道などでは初冠雪もあり紅葉も始まっています。秋が早く過ぎ冬が長くなるのは堪忍してほしのですが?

 旧暦10月は「神無月」、出雲大社では全国から八百万の神を迎えるので「神在月」、同社の縁結びは有名ですね。これから1年間の「ご縁」について「恋愛」はもとより「学業」「仕事や趣味」などについて神様同士で話し合いをするそうです。想像すると少し滑稽ですがほほえましい光景です。

 また、各地では「祭り」が始まっています。播州ではやはり「灘のけんか祭り」でしょうか。

 姫路市白浜町の松原八幡神社で行われる秋季例大祭の通称で、毎年10月14日・15日に行われます。3基の神輿を氏子たちが激しくぶつけ合う神事と、絢爛豪華な屋台が練り競う「屋台練り」が行われます。今年は、3年ぶりに通常開催の予定、兵庫県の重要無形民俗文化財に指定されています。

 以前、姫路で勤務していた時、この時期はすべてが「祭り優先」、「祭り命」の氏子さんは正月のようなもの。知り合いに連れられ同祭りを見物後、およばれしましたが、まさにお節以上。食べや飲めやでお祭り慣れしてないわが身はなぜか大変でした。解放されてホッとしたことを覚えています。

 大阪に勤務の時、「岸和田だんじり祭り」でも、祭り男が出社してきたとき、「顔と手に赤い斑点がいっぱい」、どうしたのと聞くと、「ずっと飲みすぎてとうとう体にきたところです、でも、大丈夫です、祭りで死んでもいいので。また来年に向けてスタートです」。この「お祭り男」、熱量が違います。この時に、人にはそれぞれの生き方があるのだと妙に感心したり、ある意味、自分の好きなことが生まれ持った「祭りの町」とシンクロ、「生きるとは祭り」の生きざまをみて傍観者でありながらある意味羨ましいと思ったものです。

 ともあれ久しぶりの「祭り」も多いようです。お体大切に楽しく晴れやかな気分になれれば幸せですね。

 10月11日は「リンゴの唄」の日だそうです。作詞はあの「サトウハチロー」。終戦時のこの時に映画「そよかぜ」の挿入歌として披露されました。

 ・・・皆なで歌えばなおなお楽し・・・リンゴ可愛いや可愛やリンゴ

と明日に向かってのような曲、そしてリンゴといえば昭和27年の美空ひばりさんの「リンゴ追分」。

「リンゴの花びらが 風に散ったよな 月夜に 月夜に そっと えええ・・・ 津軽娘は ないた  

 とさ つらい別れを ないたとさ リンゴの花びらが 風に散ったよな あああ・・・」

 そして台詞、

「お岩木山のてっぺんを綿みてえな白い雲が、ポッカリポッカリ流れてゆき、桃の花が咲き、桜が

咲き、そっから早咲きのリンゴの花ッコが咲く頃は、おら達のいちばん楽しい季節だなやー。

 だどもじっぱり無情の雨コさ降って白え花びらを散らすころ、おらあ、あのころ東京さで死んだお

母ちゃんのことを思い出すて おらあ 、おらあ 」

 泣かせますねー。リンゴと東京、出稼ぎ?恋愛?で東京へいって死んじゃったおかちゃん?白い花びら散るとき思い出す・・・

 だけど私の中でもう一つ聞いたこの曲が脳裏からはなれません。童謡でしょうか?

 「りんごのひとりごと」です。作詞は武内俊子さん、作曲は河村光陽さん。昭和15年作。

 作詞者の武内さんが入院しているときにお見舞いでいただいたリンゴを見て作られたそうです。

 武内さんは三原市出身でほかにあの「かもめのすいへいさん」も作られています。

1番
わたしはまっかな リンゴです
お国は寒い 北の国
リンゴ畑の 晴れた日に
箱につめられ 汽車ポッポ
町の市場へ つきました

リンゴ リンゴ リンゴ
リンゴかわいい ひとりごと

2番
果物店の おじさんに
お顔をきれいに みがかれて
みんな並んだ お店さき
青いお空を 見るたびに
リンゴ畑を 思いだす

リンゴ リンゴ リンゴ
リンゴかわいい ひとりごと

3番
今頃どうして いるかしら
リンゴ畑の おじいさん
箱にリンゴを つめながら
歌を歌って いるかしら
たばこふかして いるかしら

リンゴ リンゴ リンゴ
リンゴかわいい ひとりごと

 シンプルな曲でなぜかよく口ずさんだものです。

 よかったら一度聞いてください。

 リンゴを介した故郷への思いが伝わってきます。そう、今、故郷はどうなっているんでしょうね?あの子はどうしているんでしょう?と思わず思い出してしまいました。でも見舞いのリンゴでこの詩が書ける?きっかけがあればその世界に入ってドラマが書けるということですか?

 

 この時季、以前ご紹介した岐阜県の白川郷で「どぶろく祭り」があるそうです。今年も規模縮小かわかりませんが。

 「どぶろく」に濾す作業をしたら清酒になります。口当たりがよいので飲みすぎたら結構大変です。

 この祭りでは「ムカデ獅子」舞、足が8本の獅子が暴れ狂うのだそうです。重要無形民俗文化財に指定されています。

 さて今日は思ったほど陽がでずじっとしていると寒く感じましたが、秋らしい澄んだ穏やかな日になりました。

 皆様も、是非、来山され秋の一こまを感じていただければ幸いです。


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