牡丹華(ぼたんはなさく)

2022/4/29 掲載

穀雨(六節気)末候 第十八候 430日~54日頃

 牡丹の花が咲く頃です。

 「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」はあまりにも有名。

 牡丹は花が咲いたら「春の終わり」、そう晩春です。次は24節気で「立夏」、夏の始まりです。

 それにしても、播磨自然高原の今日は一日中「雨」。気温も上がらず夜には夕方から温度も10度を切ってきました。久し振りの寒さです。皆様、気温差で体調を崩さないよう気をつけてくださいね。

 牡丹は花の王様と言われ、豪華絢爛に咲く花の代表です。

 牡丹と言えば「唐獅子牡丹」、「義理と人情を秤にかけりゃ ・・・ 背中(せな)で吠えてる唐獅子牡丹 ♪♪♪」と歌う高倉健を思い出してしまいます。 劇中の決め台詞「死んでもらいます」は当時流行でした。古すぎますか? 健さんは決して歌は上手くないですが、何とも「不器用な男」を演じていたのかいないのかのわかりませんが、歌心があり妙に心に響いてきました。唐獅子は魔除け、そして百獣の王。その対比として花の王「牡丹」、最強の守り神だったのでしょうね。

 現在では品種改良で、色は赤・紅・白・黄・紫など様々ありますね。でも本来の色は赤紫色を指すようです。

 

【牡丹の一句】

  いたづらに 牡丹の花の 崩れけり  <正岡子規>

   「いたづらに」→「むなしく、無駄に」

  かんがへて 牡丹をのぼる 蟻の列  <加藤楸邨>

  一弁(ひとひら)を 仕舞ひ忘れて 夕牡丹 <高浜虚子>

 どの句も身近に観察したものを自然な言葉で季語を主役にしていますね。

 淀みなく清々しい気持ちにしてくれます。


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