虹始見(にじはじめてあらわる)

2022/4/14 掲載

清明(五節気)第十五候 415日~419日頃

 虹が初めて大空にかかる頃です。

 虹は空気中の水滴が大きいほど色鮮やかになるそうです。この時期の雨粒はそんなに大きくないので淡い色ですぐに消えていくそうです。この時期に虹?と思うのですが、淡色の虹も美しいのでしょう。

 古人は空にかかる大蛇が龍になったと考えていたようです。虹の見え方になりますが、空気中の雨粒に太陽光が反射して見えるわけですから、見えるのは太陽と反対側になるわけですね。朝方の雨の後は西の空に、夕方の雨の後はた東の空にきれいに見えるということ? 正午の雨の時はどこで見えるのでしょうか?そんなことも考えながらこの時期の雨も楽しむのもいいかもしれませんね。

 「川が蛇行」していると表現しますね。それは蛇が川を作ったとする伝えがあり、「天竜川」は大蛇が竜となり川を作る?からその名がついたらしい?すべての名前には由来がある?、地名も含めて一度調べてみたい気持ちもあります。

 播磨自然高原は、早くも桜が散り若葉が勢いよく成長してきました。季節の移り変わりを花・草木などで身近に感じながら、笑う山々から萌え出づ山野への移ろいも楽しめる候となってきました。虹もかかれば幻想的な絵画の世界へときっと導いてくれるでしょう。

 さて、「虹」と言えば、

「虹の彼方に 」(Over the Rainbow)を取り上げずにはいられません。

 ミュージカル映画「オズの魔法使い」の主題歌で、皆様も一度は聞いたことがあると思います。

 作曲はハロルド・アーレン、作詞はE.Y.ハーバーグ 

Somewhere over the rainbow Way up high There’s a land that I heard of Once in a lullaby

虹の向こう どこか空高くに かつて子守歌で聞いたことのある国

Somewhere over the rainbow Skies are blue And the dreams that you dare to dream
Really do come true

虹の向こう どこか空は青く 信じた夢が現実のものに

Some day I’ll wish upon a star And wake up where the clouds are far behind me
Where troubles melt like lemondrops Away above the chimney tops That’s where you’ll find me

いつか星に願う 目覚めると雲は遠く下の方に 悩みはレモンの雫となり 屋根の上へ そして私はそこへ行く

Somewhere over the rainbow Bluebirds fly Birds fly over the rainbow Why then, oh why can’t I?

虹の向こう どこか青い鳥は飛ぶ 虹を超えていく鳥達よ 僕も飛んで行きたい

この『オズの魔法使い』が公開されたのは1939年のこと。第二次世界大戦時、作詞・作曲者はユダヤ人(アメリカ在住)だそうです。当時、虐げられたヨーロッパのユダヤ人を思い、自由に空を飛ぶ鳥を比喩として、どうすることもできない運命にありながら、それでも自由・希望を求めていこうとする心の詩を描いたように感じられます。  時は今、同じ空のもと、私たちは「ウクライナ」を見ています。平和ということがどういう意味なのか、ウクライナの方は命をもって示しているように感じます。


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