桃始笑(ももはじめてさく)

2022/3/8 掲載

啓蟄(三節気)次候 第八候 310日~314日頃

 桃の花が咲き始める頃です。

 「笑」にはもともと「咲く」という意味もあるそうです。

 二候前の旧暦の3月3日桃の節句は新暦では3月下旬から4月上旬にあたり、実際に桃が笑うのはまだ先の時季です。

 桃の花は「白桃花」、種は「桃仁(とうにん)」という漢方薬として利用されているそうです。「桃仁」は、血のめぐりを良くし婦人病の改善によい?

 「桃」の漢字は、木偏に「兆」と書きますが、その「兆」は国家予算規模で使われるように非常に多い数のこと、結果、木に多くの実がなっていることから。即ち、古より多産・繁栄の象徴とされてきました。また、「きざし」とも読めるので、そこから、懐妊⇒出産⇒子孫繁栄へとつながっています。3/3の桃の結句はそれなりに理由があったということでしょうか?

 「桃」の原産地は中国の黄河上流の高山地帯だそうです。ヨーロッパへは伝播はかのシルクロードです。途中は、ペルシア経由ということです。英語のPeachはこのペルシアからきたそうです。何となく納得?

 桃には、「花桃」と「実桃」があります。

 食べる方は、隣県岡山の「清水白桃」などで有名。「花桃」は、古くから鑑賞用に栽培されているものです。

 桃と言えば、「桃太郎」。今や岡山のみならず色々な発祥伝説があり、それなりにもっともらしいので、どれが正しいのか今となってはわかりません。

 桃太郎は、中国の古いお伽話が日本風になりひろまったもの。原作では、お爺さんお婆さん夫婦が桃を食べて若返り、結果、子供が産まれたと。日本では、子供向けには相応しくないとなり、「桃から生まれた桃太郎」へとアレンジされたそうです。これも何となく納得?  

 さて、播磨自然高原は、日中、本当に暖かくなってきました。春到来を実感しつつ、これから山々も花が咲き「山が笑う」景観になることでしょう。

 そんな春うららの中で、近隣の岡山県名物黍団子でも食べて「ゆっくり」「まったり」としたお茶の時間でも過ごせたら、それはそれで一つの幸せを感じれるのではないでしょうか? (甘党の嘆き)


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