鱖魚群(さけのうおむらがる)

2021/12/17 掲載

大雪(二十一節気)末候 第六十三候 1217日~1221日頃

 鮭が群れをなして、産卵のために川を遡り上っていく頃です。

 鮭の一生は、生まれた川を下り、何年も大海を回遊して遠くの海域で過ごした後、元の川に戻りますが、その数はとても少ないそうです。その時、最後の産卵場所を求めて大群で川を遡上しますが、皆様も、熊が待ち伏せ、鮭をくわえている映像を見られたことがあるのでは?アイヌの民芸品にもありますね。鮭は食事もとらず、産卵・受精という大きな役目を終え力尽きて死んでいきます。その鮭の形相は何とも言えず、切ないですね。

 次の命を繋ぐための運命とはいえ?以前、記載しました「かげろうの一生」を思い出します。(秋分次候の「蟄虫坏戸(ちっちゅうとをとざす)」の中に記載しています。)

 鮭は昔から災いを「避ける」とか、卵のいくらは「子孫繁栄の象徴」とか言われています。鮭がよく獲れる地方は正月の縁起物として鮭を贈るそうです。こちらの地域ではその風習はないようですね? どちらかといえば鰤でしょうか?近くの魚市場では正月は寒ブリ、其れも「氷見の寒ブリ」が出回っていますね。 鰤は出世魚、縁起が良いということなのでしょう。

 年の瀬ももう少し。師走をあまり感じられない昨今、コロナ予防対策をしっかりして魚市場などに行くのもいいかもしれませんね。


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