蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)

  • 2021/10/18 掲載

寒露(十七節気)末候 第五十一候 1018日~1022日頃

 キリギリスが戸口で鳴く頃です。

 蟋蟀は「きりぎりす」・「こおろぎ」とも読みます。昔は、今のこおろぎをキリギリスと言っていたようです。7月頃には野にいた蟋蟀が、軒下、戸口(今の時期)、そして家の中に入ることも、暖かいところへ移動する、この虫の音に人は季節を感じてきました。

 夜、戸口で虫の音を聞きましたが、1か月前には虫の大合唱だったのが独唱に、それも耳を澄まして聞くほどになりました。静かで弱弱しくもありますが、時が移ろい秋が緩やかにフェードアウトしていることを実感します。

   ヴィヴァルディ 「四季」の「秋:第2楽章」を聞くと、この時節と重なり、静かで穏やかでしみじみとした世界を感じることができるかも知れません?

 さて、昨夜から播磨自然高原も急激に冷え込んでいます。昨夜11時で9°くらいです。今朝はこの秋一番の寒さになりそうですね。皆様も、お体大切にお過ごしください。

 一首、蟋蟀で探してみました。 

 「我のみやあはれと思はむきりぎりす鳴く夕かげのやまとなでしこ」

     (素性法師 「古今和歌集」 )

 蟋蟀の鳴く夕日を浴びて咲く撫子の花が「あはれ」。

   秋の七草「撫子」がメインのようですが、撫子はこちらです。↓


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