菊花開(きくのはなひらく)

2021/10/13 掲載

寒露(十七節気)次候 第五十候 1013日~1017日頃

 菊の花が開く頃です。  

 菊といえば品評会や祭りなどが各地で行われます。好きな方は全国をハジゴされる?

 奈良時代に中国から伝来、平安時代には観賞用・薬用として市井で身近なものになっていたようです。

 菊の花言葉は全体としては「高貴」・「高尚」、個別では白色の菊は「真実」、黄色の菊は「敗れた恋」、ピンク色の菊は「甘い夢」とオシャレ?でも黄菊は避けられてしまいそう?

 ちょっとかわいそうなので、写真は黄色で掲載しました。

 キク科キク属ではないですが、少し前まで黄色い花を咲かせていたキク科ヒマワリ属の菊芋、これが健康によいと、一時、期脚光を浴びていました。そこで、畑で作ったら、元気一杯、今では毎年2メートル以上の背丈に育ちます。一般的には、  

①血糖値の急上昇、血圧の上昇を抑制

②腸内環境を調整

③免疫力アップ

④代謝の促進

等言われています。

 すべての野菜の中で、水溶性食物繊維の一種であるイヌリンが最も多く含まれているのが菊芋。

 イヌリンは血糖値の急上昇を防ぐ効果が期待できるとして「天然のインスリン」などと呼ばれることも。

 菊芋は、「芋」がつきますがキク科の植物なのでデンプンは多く含んでいないとのことです。

 塊茎(かいけい)を乾燥、パウダーにしてみそ汁に一匙入れるなどして使用していました。

 パウダーがなくなったので、また、作ろうかなと思っています。

 昨日、第二ゲートから上郡町内に行く途中、「セイタカアワダチソウ」が結構あることに気づきました。「キク科アキノキリンソウ属」、赤穂に行く90号線沿いの土手に繁茂しているのを見られた方も多いと思われます。

 外来種で在来種を駆逐(地下茎を張りめぐらせてデヒドロマトリカリアエステルという物質を分泌させ他の植物の成長を抑制)し続け、きらわれものですが、人と一緒、良いところ悪いところもあり、開花前の花穂を袋に入れて浴用として利用すれば「湿疹」・「あせも」によいとされています。

 酒でも「菊」のついた銘柄を調べたら結構ありますね。

 その中で、大手蔵の菊正宗についてですが、江戸時代「正宗」という商標で流通していたそうです。「正宗」を訓読みすると「セイシュウ」、「清酒」に通ずるところから他の多くの蔵も「正宗」を採用していたそう?(または、江戸で「正宗」が評判になりそれが契機で「正宗」と名乗る酒が蔓延したともいわれる?)(結局、「諸説あり」ということ) 明治になって、「正宗」を正式に商標登録を申請しようとしたが、すでに多くの蔵が「正宗」を使用していたので受理されなかったようです。そこで、「ふと思いついた菊を冠」、「菊正宗」という商標に。もっと、深い意味があると思っていましたが意外や意外。

 この菊正宗酒造さん、創業は1659年、嘉納家の本家にあたり、分家筋に白鶴酒造の嘉納家があり、本家を「本嘉納」・分家を「白嘉納」と、また、講道館を創設し柔道を創始した嘉納治五郎の嘉納家(浜東嘉納家)なども有名、「灘中」の創始もこの「本・白嘉納」の二家+同じく灘の「櫻正宗」という銘柄を持つ山邑酒造、当 時、いかに酒造会社が社会への影響力が強かったかを窺い知ることができます。


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