暦の上ではもう夏、「立夏」となりました。
「こどもの日」といえば鯉のぼりのほかには、「柏餅」?新しい芽がでるまでは葉っぱが落ちないことから子孫繁栄を願って食べる習慣に?

力強い葉っぱですね。 粒あん・漉し餡派に分かれそうですが、何とも言えないあの香は良いですね。今年も色々食べてみましたが、餅がかたくなっているもの、最後がメリケン粉を固めた触感があるものなど粗悪な物もありました。「本物の柏餅を出してください・・・」(心の声)。
立夏とは、「夏の立つ日」。「立つ」とは季節の兆しが現れること。「立春」「立秋」などと同じく、季節の起点を表します。立夏は農作業や修行の始まりでもありました。あと、香気ある菖蒲を湯に浮かべて体と心を清める習慣もあるようです。食べ物では、初鰹や青豆ごはんなど、季節の味覚が並びますね。
立夏は決して夏真っ盛りではなく、空気の端にふれる気配、季節の呼吸、朝の風、夜の音に、夏の始まりを感じる時節なのですね。
この時期、この高原でも躑躅が綺麗だったので少し躑躅について紹介します。
🌸 躑躅(つつじ)——初夏を彩る花の女王
◆ 躑躅の由来と文化的背景
「躑躅」とは、漢字で「足をとどめる」と書きます。それほどに人の目を引き、歩みを止めさせるほど美しい花という意味があります。万葉の昔より、和歌にも多く詠まれ、春から初夏にかけて日本庭園や山里を彩る代表的な花です。
◆ 主な品種と特徴
品種名 | 特徴 | 開花時期 |
ヤマツツジ | 野生種。朱赤や紅色で、山間や低山に自生。最も古典的な姿。 | 4月中旬〜5月 |
クルメツツジ | 園芸種。小輪多花性で、ピンク・赤・白など色彩豊か。 | 4月下旬〜5月 |
リュウキュウツツジ | 南国の気候に合う。紫がかった色合いと光沢のある葉。 | 5月 |
ミツバツツジ | 花が3つずつ咲くように見えることから命名。淡紫色が上品。 | 3月下旬〜4月 |
オオムラサキツツジ | 大輪で存在感あり。公園や街路に多く用いられる。 | 5月上旬 |
もうひとつこの時期は、
🐦 愛鳥週間(バードウィーク)——5月10日〜16日
「愛鳥週間」とは、自然や野鳥への関心を高め、保護を啓発するための一週間です。昭和25年から始まり、5月10日の「愛鳥の日」を中心に全国でイベントや観察会が開かれます。
◆ この時期に見られる代表的な小鳥たち
鳥名 | 特徴 | 見られる場所 |
ウグイス(鶯) | 「ホーホケキョ」のさえずりで春の訪れを告げる | 雑木林・竹やぶ |
ヤマガラ | 頭の黒、頬の白、胸の橙が特徴。人懐こい | 神社や里山、公園 |
メジロ | 白いアイリングが可愛らしい。甘い花を好む | ツツジや梅、椿の花木 |
コゲラ | 日本最小のキツツキ。木をトントンと叩く音 | 雑木林 |
シジュウカラ | 首にネクタイ模様。スズメより小さく活発 | 公園・庭先でも可 |
カワセミ | 翡翠色の羽を持つ「渓流の宝石」。川辺に生息 | 清流沿い・池 |
ホトトギス | 夏鳥。「テッペンカケタカ」と鳴く | 山地・林内 |
ヒバリ | 上空でさえずる。「空の声楽家」 | 田園地帯・空き地 |
オオルリ | 青の宝石。美しいさえずりと光沢ある羽 | 渓流沿いの森 |
キビタキ | 黄と黒の鮮やかな羽。初夏の森を代表する渡り鳥 | 山地林・公園林 |
「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」
—— 山口素堂
視覚・聴覚・味覚、すべての初夏の喜びが一句に収められています。
「鶯の声を聞きけり山ざくら」 —— 西行
春と夏のはざまの情景が浮かびますね。
この高原にも清々しい風が吹いています。
皆様、いつもと違う感覚を求めてご来訪ください。