3月に入り気温も上がってきたものの、雨模様の日が続いていますが、虫たちも蠢く「啓蟄」の候となりました。
高原の2月は例年に比べとても寒かったですね。
厳冬の朝、欄干で待つ数羽の山雀へのヒマワリの種の量も多くなりました。
元気に生き延びて暮らしてほしいものです。
3月は卒業の季節。桜の蕾がほころび始める頃、人々は新たな旅立ちを迎えます。
各時代の卒業にまつわる情景と、その時代を彩った歌をご紹介します。
1950年代~60年代 希望に満ちて
目標の復興期、若者たちの新しい時代への期待と不安を胸に、学びの舎を立ちました。教室の窓から見える校庭には、まだ植えられたばかりの若木が風に揺れています。恩師からの励ましの言葉。 そのすべてが希望に満ちた未来への糧となりました。この時代、多くの人々が口ずさんだのは「仰げば尊し」。タイムカプセル(将来の夢を書いたもの)を校庭に埋めたのを覚えています。数十年後に同窓会で堀りかえして見ましたが恥ずかしくて読めたものではありませんでした。苦い~思い出。卒業式の定番曲として、今も歌い継がれていますかね?

1970年代:高度経済成長とともに (私たちの世代?)
経済成長の波に乗り、今思えば日本全体が元気だった時代。学生たちは、多様な価値観や文化に触れながら成長していきました。卒業式の日、校庭の桜は満開。写真に残った笑顔は、未来への期待と少しの寂しさが漂っているようです。この頃、荒井由実の「卒業写真」などが多くの共感を得ましたね。フォークも流行りました。私たちの世代ではドンピシャな時代。今、思えば幸せな多感な時代でしたね。

1990年代:多様化する社会の中で
バブル崩壊後の不透明な時代。それでも若者たちは自分らしさを求め、未来へ歩み続けました。卒業式の後の教室、机に刻まれた落書きや黒板に残るメッセージ。それは青春の日々の証でした。尾崎豊の「卒業」は、そんな若者たちの葛藤や希望をリアルに描き、多くの支持を集めました。自由と現実の狭間で揺れる心情が、この曲に込められていますね。このころ私たちの世代は社会人。現実的に生きることに?
2000年代:情報化社会とともに
インターネットが普及し、情報が瞬時に行き交う時代。学生たちは新しいコミュニケーション手段を手に入れ、世界が急激に広がりました。卒業式の帰り道、携帯電話で撮った写真や動画が、すぐに仲間内で共有されました。いきものがかりの「YELL」は、未来へ羽ばたく若者たちへのエールとして、多くの学校で歌われていましたね。私たち世代は流行りも早く、技術革新もどんどん先に、ついていくのに苦労してた?
2020年代:未知の世界への挑戦
パンデミックや技術革新など、急速に変化する世界。 それでも若者たちは柔軟に適応し、新たな道を切り拓こうとしている?リモートでの卒業式やオンラインでの再会。形は変わっても、友情や絆の価値は変わりません。この時代、YOASOBIの「ハルカ」が多くの卒業生に寄り添いました。新しい世界への期待と不安を歌ったこの曲は、未来への一歩を踏み出す勇気を与えてくれました。私たちの世代はIT社会、メタバース社会、自動運転・ロボティクス社会などへの変遷についていくのに精一杯。
さて、そうは言いつつ、今のところ、我々世代は戦争のない社会で暮らせています。本当にありがたいことです。世界情勢を考えれば、何があっても不思議ではない不確実な時代に生きているようです。
このように、時代とともに卒業の風景は変わっても、その瞬間に感じる喜びや寂しさ、期待や不安はいつの時代も同じではないかと思います。 そして、それぞれの時代に生まれた歌は、皆様それぞれの思い出の中に生きていると思います。
皆様、この季節に、是非、お好きな歌でも聞いていただくか歌ってみてくださいね。