鶺鴒鳴(せきれいなく)

2021/9/12 掲載

白露(十五節気)次候 第四十四候 912日~917

 鶺鴒が鳴き始める頃です。

 この播磨自然高原で鳴いていますか?

 セグロセキレイは日本固有種で留鳥ですが、近年では外来種の影響で少なくなっているようです。

 長い尾を上下に振り、地面を叩くように歩く姿から「石たたき」や「庭たたき」とも呼ばれます。

 国産み神話で、イザナギノミコトとイザナミノミコトが天から降りてきて日本の国を産み出す場面で、最初に子供の授かり方がわからなかったときに、鶺鴒が尾を上下に尾を振るのをまねたとか。

 子孫繁栄が鶺鴒の導きにより始まったことから、結婚披露宴会場の壁には鶺鴒が描かれたものがあったり婚礼調度としての鶺鴒台というものがあるようです。また、その逸話から「恋教え鳥」と呼ばれています。

 国生み神話は、「古事記(710年)」・「日本書紀(720年)」の史書にあるわけですが、この艶やかな話など意外と違った観点から読めば面白いかもしれません。この国生みでこの二神が初めて造ったのが「淡路島」(記紀共に)です。二番目以降、四国→隠岐の島→九州(ここまでも記紀共に)、その後の豊秋津州ほかは順不同ですが最終的には「大八州」と呼ばれる日本列島が完成したことになるわけです。 

 「淡路島」は近いですし、皆様も今まで結構行かれているかもしれません。

 また、この「記紀」の間の715年頃には風土記編纂の勅命により最初に「播磨国風土記」・「常陸国風土記」の地誌も編纂されています。

 「播磨国風土記」前、播磨自然高原のあるこのエリアも歴史は古く、隣町の赤穂市有年の縄文式土器、高床式住居跡や記念館などの展示物からもうかがい知れます。

 さて、この淡路島、食べ物は本当においしいものが多くあります。

 先の二神が最初に降りた島であるとされる「沼島」は「鱧」が有名。明石海峡でもまれた身の引き締まった「鯛」、「蛸」、大きな穴子の「伝助穴子」、「河豚」などの海産物、それに有名な「淡路牛」、「玉ねぎ」などいっぱいあります。書いていてエア淡路島旅行をしているようです。

 コロナ禍の中、今は無理かもしれませんが、落ち着いたら、また行ってみたいものです。


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