2021/9/7 掲載
白露(十五節気)初候 第四十三候 9月7日~9月11日
草に降りた露が白く光る頃です。
播磨自然高原では、朝夕、大分気温が下がり過ごしやすくなってきました。
空気中の水蒸気が冷やされ、朝には露となるこの時期、昔よりこの露を「月の雫」とかお洒落な言葉を使って表現してきました。
「雫」「滴」という言葉は、お酒の世界でも結構使われています。
純米酒の造り方で言えば、米・米麴・水を原料に糖化発酵を同時進行(他の酒類では糖化と発酵は同時でなく日本酒特有)させ、できあがったどぶろくのような白い「もろみ」を搾り機でお酒と酒粕にするわけですが、この「搾る」工程で「もろみ」を入れた袋を吊るして自然に落ちてきたお酒を「雫酒」というようです。手間もかかりますが、付加価値を高めたお酒として今でも造られています。
例えば「桃の滴」「古都の雫」(伏見)などがあります。
十五夜に月を愛でて少しほろ酔いなんかで過ごすひと時はいかがでしょうか?
ついでに、酒粕についてですが、今の「もろみ」を搾る機械は優秀で、昔に比べてとことん絞ってお酒にしているようです。そこで、酒粕として販売するにはつながりが悪いため、成形業者を経由して形を整え販売するか、もしくは肥料業者への卸が一般でないかと思われます。
米麹から作ったものでなく、この類の酒粕を使った「甘酒」を作った時、粘着性がないため、酒粕が溶けて小さな粒となり食感もザラザラと砂を食べているような感じになったことがあります。それなりの値段の「酒粕」で昔ながらの成形されていないものならOKですかね?
ともあれ、日増しに過ごしやすくなるこの時期、是非、播磨自然高原を訪れていただき、日々 のお疲れを少し癒していただければ幸いです。