大寒(24節気1/20~2/2)

 24節気の最後を飾る「大寒」にはいりました。その割には、今日の播磨自然高原は暖かく3月中旬ぐらいの肌感覚で過ごしやすかったです。

 この節気、沖縄では寒緋桜が 日本国内のどこよりも早く咲くことで有名。濃いピンク色が特徴で、うつむきがちに咲く花は、また、染井吉野等とは違った趣があり素敵です。

 いち早く春の訪れを告げる寒緋桜ですが、こちらのエリアはまずは「梅」待ちというところでしょうか。

 この時期の野菜として「チジミホウレンソウ」が美味しそうですね。

 あえて寒さに晒す栽培方法で、自ら凍結を必死に防ぐために、水分を減少させた結果、葉が縮まるそうです。結果、糖分増となり甘く感じます。

 身を縮こましながら必死に生きていると思えば、感謝して食さねばと思ってしまいます。

 30日は「晦日(みそか)」から「味噌の日」となっています。(毎月あり)

 昔から「医者いらず」「医者に金を払うより味噌屋に払え」といわれているとおり、人間が必要な必須アミノ酸9種類を含む食材です。この必須アミノ酸が不足すると、髪の毛・肌の老化、筋肉量の減少 思考力等の低下がおこるそうです。この寒い時季、味噌を使った鍋料理なんかいかがでしょうか?

 結構有名な鍋料理を紹介します。

名称地域内容料理方法由来
石狩鍋北海道鮭を主材料とした味噌仕立ての鍋料理。鮭、野菜、豆腐などを味噌ベースの出汁で煮込む。北海道の石狩地方で漁師料理として発展。
じゃっぱ汁青森県魚のアラを使った味噌味の汁物。魚のアラと野菜を味噌で煮込む。魚を無駄なく使うための漁師料理。
貝焼き味噌青森県ホタテの貝殻を器にして味噌仕立ての料理。ホタテの貝殻に味噌、卵、ネギなどを入れて焼く。漁師が浜で簡単に作れる料理として考案。
いものこ汁秋田県里芋を主材料とした味噌味の汁物。里芋、野菜、肉を味噌で煮込む。秋田の伝統的な家庭料理。
おろし汁宮城県大根おろしを使った味噌味の汁物。大根おろしと味噌を合わせて煮込む。消化を助けるための郷土料理。
味噌かんぷら福島県じゃがいもの味噌炒め。じゃがいもを味噌で炒める。会津地方の家庭料理。
のっぺい汁新潟県野菜や里芋を使ったとろみのある味噌汁。野菜と里芋を味噌で煮込み、とろみをつける。新潟の伝統的な祝い料理。
五平餅長野県味噌だれを塗った焼き餅。ご飯をつぶして串に刺し、味噌だれを塗って焼く。山間部の保存食として考案。
けんさん焼き石川県魚介類の味噌漬け焼き。魚介類を味噌に漬け込み、焼く。加賀地方の伝統的な保存食。
なめろう千葉県新鮮な魚を味噌と薬味でたたいた料理。アジやサバなどを味噌と生姜、ネギなどと混ぜてたたく。漁師が船上で手早く作るために考案。
味噌煮込みうどん愛知県味噌で煮込んだうどん料理。うどんを赤味噌ベースの出汁で煮込む。名古屋の代表的な郷土料理。
どて焼き大阪府牛すじ肉の味噌煮込み。牛すじ肉を味噌で煮込む。屋台料理として発展。
かみなり汁京都府大豆を使った味噌汁。大豆を炒ってから味噌汁に加える。音が雷のように鳴ることから命名。
打ち込みうどん香川県野菜とうどんの味噌煮込み。野菜とうどんを味噌で煮込む。農作業の合間に作られた家庭料理。
だんご汁広島県団子状の小麦粉を入れた味噌汁。小麦粉の団子と野菜を味噌で煮込む。広島の郷土料理。
カキの土手鍋広島県カキを味噌仕立ての鍋で煮込む料理。鍋の内側に味噌を塗り、カキや野菜を煮込む。広島の名産であるカキを活かした料理。
薩摩汁鹿児島県豚肉と野菜の味噌汁。豚肉と野菜を味噌で煮込む。薩摩藩の武士が好んで食べた料理。

 味噌を使った俳句には、

<芭蕉>

秋の色 糠味噌壺も 無かりけり

<子規>

われ病んで京の柚味噌の喰ひたかり

蓋とれば京の匂ひの柚味噌哉

鯛もなし柚味噌淋しき膳の上

貧厨や柚味噌残りて鼠鳴く

柚味噌盡きて更に梅干を愛す哉

<鬼城>

柚子味噌に一汁一菜の掟かな

<秋櫻子>

旅びとに斎の柚味噌や高山寺

等、多くあり滑稽なのも詠まれています。

さて、次節は24節気の始まりの「立春」です。

日に日に陽が落ちるのも遅くなり、気分的には「春よ来い」です。

皆様、寒さ厳しき折、大変でしょうがお体大切にお過ごしください。


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