24節気の最後を飾る「大寒」にはいりました。その割には、今日の播磨自然高原は暖かく3月中旬ぐらいの肌感覚で過ごしやすかったです。
この節気、沖縄では寒緋桜が 日本国内のどこよりも早く咲くことで有名。濃いピンク色が特徴で、うつむきがちに咲く花は、また、染井吉野等とは違った趣があり素敵です。
いち早く春の訪れを告げる寒緋桜ですが、こちらのエリアはまずは「梅」待ちというところでしょうか。

この時期の野菜として「チジミホウレンソウ」が美味しそうですね。
あえて寒さに晒す栽培方法で、自ら凍結を必死に防ぐために、水分を減少させた結果、葉が縮まるそうです。結果、糖分増となり甘く感じます。
身を縮こましながら必死に生きていると思えば、感謝して食さねばと思ってしまいます。
30日は「晦日(みそか)」から「味噌の日」となっています。(毎月あり)
昔から「医者いらず」「医者に金を払うより味噌屋に払え」といわれているとおり、人間が必要な必須アミノ酸9種類を含む食材です。この必須アミノ酸が不足すると、髪の毛・肌の老化、筋肉量の減少 思考力等の低下がおこるそうです。この寒い時季、味噌を使った鍋料理なんかいかがでしょうか?
結構有名な鍋料理を紹介します。
名称 | 地域 | 内容 | 料理方法 | 由来 |
---|---|---|---|---|
石狩鍋 | 北海道 | 鮭を主材料とした味噌仕立ての鍋料理。 | 鮭、野菜、豆腐などを味噌ベースの出汁で煮込む。 | 北海道の石狩地方で漁師料理として発展。 |
じゃっぱ汁 | 青森県 | 魚のアラを使った味噌味の汁物。 | 魚のアラと野菜を味噌で煮込む。 | 魚を無駄なく使うための漁師料理。 |
貝焼き味噌 | 青森県 | ホタテの貝殻を器にして味噌仕立ての料理。 | ホタテの貝殻に味噌、卵、ネギなどを入れて焼く。 | 漁師が浜で簡単に作れる料理として考案。 |
いものこ汁 | 秋田県 | 里芋を主材料とした味噌味の汁物。 | 里芋、野菜、肉を味噌で煮込む。 | 秋田の伝統的な家庭料理。 |
おろし汁 | 宮城県 | 大根おろしを使った味噌味の汁物。 | 大根おろしと味噌を合わせて煮込む。 | 消化を助けるための郷土料理。 |
味噌かんぷら | 福島県 | じゃがいもの味噌炒め。 | じゃがいもを味噌で炒める。 | 会津地方の家庭料理。 |
のっぺい汁 | 新潟県 | 野菜や里芋を使ったとろみのある味噌汁。 | 野菜と里芋を味噌で煮込み、とろみをつける。 | 新潟の伝統的な祝い料理。 |
五平餅 | 長野県 | 味噌だれを塗った焼き餅。 | ご飯をつぶして串に刺し、味噌だれを塗って焼く。 | 山間部の保存食として考案。 |
けんさん焼き | 石川県 | 魚介類の味噌漬け焼き。 | 魚介類を味噌に漬け込み、焼く。 | 加賀地方の伝統的な保存食。 |
なめろう | 千葉県 | 新鮮な魚を味噌と薬味でたたいた料理。 | アジやサバなどを味噌と生姜、ネギなどと混ぜてたたく。 | 漁師が船上で手早く作るために考案。 |
味噌煮込みうどん | 愛知県 | 味噌で煮込んだうどん料理。 | うどんを赤味噌ベースの出汁で煮込む。 | 名古屋の代表的な郷土料理。 |
どて焼き | 大阪府 | 牛すじ肉の味噌煮込み。 | 牛すじ肉を味噌で煮込む。 | 屋台料理として発展。 |
かみなり汁 | 京都府 | 大豆を使った味噌汁。 | 大豆を炒ってから味噌汁に加える。 | 音が雷のように鳴ることから命名。 |
打ち込みうどん | 香川県 | 野菜とうどんの味噌煮込み。 | 野菜とうどんを味噌で煮込む。 | 農作業の合間に作られた家庭料理。 |
だんご汁 | 広島県 | 団子状の小麦粉を入れた味噌汁。 | 小麦粉の団子と野菜を味噌で煮込む。 | 広島の郷土料理。 |
カキの土手鍋 | 広島県 | カキを味噌仕立ての鍋で煮込む料理。 | 鍋の内側に味噌を塗り、カキや野菜を煮込む。 | 広島の名産であるカキを活かした料理。 |
薩摩汁 | 鹿児島県 | 豚肉と野菜の味噌汁。 | 豚肉と野菜を味噌で煮込む。 | 薩摩藩の武士が好んで食べた料理。 |

味噌を使った俳句には、
<芭蕉>
秋の色 糠味噌壺も 無かりけり
<子規>
われ病んで京の柚味噌の喰ひたかり
蓋とれば京の匂ひの柚味噌哉
鯛もなし柚味噌淋しき膳の上
貧厨や柚味噌残りて鼠鳴く
柚味噌盡きて更に梅干を愛す哉
<鬼城>
柚子味噌に一汁一菜の掟かな
<秋櫻子>
旅びとに斎の柚味噌や高山寺
等、多くあり滑稽なのも詠まれています。
さて、次節は24節気の始まりの「立春」です。
日に日に陽が落ちるのも遅くなり、気分的には「春よ来い」です。
皆様、寒さ厳しき折、大変でしょうがお体大切にお過ごしください。
